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同期の桜 靖国神社境内特設舞台【九段下】
2003/10/11(Sat)
出演:郷本直也 他
2003年10月11日〜15日 19:00〜
靖国神社境内の特設舞台にて、『同期の桜』が公演されました。
このお芝居は昭和42年の初演から数えて3回目の公演だそうです。
昭和20年の特攻隊を主とした戦争モノで、学徒動員で集められた学生達の、散って行く最後の瞬間までを描いたお話。
20代半ばで戦争の犠牲となった彼らの、失われた時間がテーマとなってます。
家族・恋人・思想、それぞれが持つ大切なものとの別れ。
明日の日本のために、お国のために散って行く。
そんな立派な彼らも、出陣するまえの時間には歌を歌ったりオルガンを弾いたり手紙を書いたり弱音を吐いたり。考える事は現代の若者、つまり私達となんら変わりはないのです。
口で言うのは簡単ですが、死んじゃうんです。超イヤです。
それでも、貴様と俺とは同期の桜。見事散りましょ国のため…
ただ『日本の平和のために』って言って死んでゆくだけでなく、『靖国で会おう』と言って死に行く若者。この言葉に、ただただ国の為に死にたいと思っているわけじゃない、最後のささやかな抵抗を感じます。
出演者は我らが郷本直也くんのほか、ジャニーズのユニット『忍者』の正木慎也さん、『朋友』の伊藤高史さん(チューヤンじゃない方)など私も知っている方がたくさんおられて、見やすかったです。
現代の若者に観て欲しい、という内容だけに、こうした訴求力のある人物の出演は少なからず効果があると思います。
何らかの形で語り継いでいかなければならない事実があるとしたら、その方法も時代に合わせて工夫をしていかなければならないわけです。
ちなみに伊藤君はあっという間に死んでしまってビックリしました。早っ
幸薄い男日本代表の直也くんについてはいつ死ぬかいつ死ぬかとどきどきしていましたが、最後まで残りました。ホッ。いや最後は皆死んじゃいますけどね…特攻に出て。
直也くんの役は剣道4段、男らしい役でした。
出撃をいまかいまかと待つ中、木刀で居合を行う直也くん。ド迫力!
低〜い声も張りがあって、聞きやすかったです。
舞台周囲のマイクが音を拾ってくれるものの、何せ野外劇なため空を飛ぶ飛行機の音で声がかき消されたり、そもそも聞き取りにくかったり。観るだけでもいちいち神経をつかっておりましたが彼に関しては心配なし。さすがです。
坊主頭は普通に似合っていました。
あまりカッコいい人が丸刈りにすると、カッコよすぎていやらしくなるのでは…と心配していましたが、およそ厳しい表情作りのため、精悍な若者!っていう感じでステキでした。
衣装は学ラン・特攻服(っていうのかな?)・カーテンコールで白い学ランみたいなの(長崎市内とかを歩いている白いアレ)のほかに、剣道着も着ておられました。
白い服が特別似合っていてカッコよかったです!
ところで、やっぱり来ました野外劇。うーん、さすがあめんぼ。雨です。風です。寒いです。
けっこう良い降りっぷりでした。雨具のカッパはまわってこないし…はっくしょん。
そう、まわってきたカッパは一つ足りない。私の席までまわらない。
自分に与えられた分を黙って着用する隣のおじちゃん達。
女子供も一人の人間、差別も区別もしないのです。
特攻兵の皆さん、これが戦後の日本です。
『現代の若者ときたら…』
現代の若者の私は、カッパが足りなければ自分の分を人に譲ります。だから安心してね。
戦後の日本は平和だよ。
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